はじめに
独学を成功させるためには、独学に対する知識やテクニックだけでは足りず、これらを支えるマインドセットが必要です。
マインドセットとは基本となる考え方のことで、吸収した知識やテクニックを継続して実践していくための柱になります。
ここでは独学を成功させるために必要が3つのマインドセットをご紹介ます。
勉強の先の先にあるメリット
まずは独学のスタート地点についての考え方です。
独学で良いスタートを切るには、明確な目標つまりゴールが必要です。
プログラミング学習や資格試験など、ゴールは明確に決まっているかと思うのですが、本当のゴールはもっと先にあるはずです。
プログラミング学習をするのは、転職のためだし、転職した理由はいい給料や自由な働き方だったりします。
つまり、プログラミング学習が独学のゴールではなく、いい給料や自由な働き方がゴールとなります。ひょっとしたら、自由な働き方のさらに先に「海が好きで、海辺に住みたい。だから自由な働き方がいい」というより深い真のゴールがあるかもしれません。
考えなければならないのは、いい給料や自由な働き方などの真のゴールに対して、これから始めようとしている学習が直接的で最善の方法なのかということです。
考え直せと言っているのではありません。学習することが最善の方法で最も近道だと認識することが重要なのです。
確固たる信念があってこそ、目標は独学の土台となってくれます。
独学は計画が9割
いいスタートを切るにはまだ少し早いです。
マラソンで言えば、目標を決めるというのは出場することを決めただけです。
どのコースを走るのか、どれくらいのペースで走り、どれくらいの順位を狙うかなどはまた別の話になってきます。
さて、独学を成功させるために必要なマインドセット2つ目は「計画が9割」だということです。
計画とは、どんな教材を使って、どれくらいの期間、どのように学習するのかという戦略のことです。学習科学では学習方略と言います。
しっかりとした計画を立てることで、計画に対して自信を持ち、迷わず真っ直ぐに進んでいくことができます。
最もダメな学習の進め方は、途中で色々と計画を変更し、いろいろな教材を試したり、学習をやめてしまうことです。
試験勉強なら教科につき教科書は1冊、問題集も1冊で十分です。
学習時間も、たくさん確保するのではなく、長期に渡って実践可能な程度の短さにしておくのがベストです。
日進月歩の考え方
最後のマインドセットは、「日進月歩」の考え方です。
日進月歩とは、「着実に進んでいく」ことを意味する四字熟語です。
学習をしていて疎かにしてはいけないのが、「忘れる」ことに対する対策です。
学習に対する最も基本的な式があります。
日々の進歩 = 今日覚えたこと・身についたこと - 今日忘れたこと
イコールの右側がプラスになっていれば、常に進歩し続けられます。
右側をプラスにするには、覚えることを増やすか、忘れることを減らすかの2択です。
学習というと、覚えることを増やすと思いがちですが、実は何よりも重要なのは忘れることを減らすことです。
忘れることを減らすことで、もう一度勉強する手間が省けます。
近年、大人の学び直しがちょっとしたブームですが、内容は中学高校で学習した数学や英語です。少しの努力で忘れることが無い知識も、すっかり忘れてしまうと1から長い時間をかけて勉強し直さなくてはいけません。
忘れることを減らすには、「使う」ことが一番です。問題集を解いたり、実生活で応用させてみたり、人に教えたりといった方法が有効です。
参考書を最後までやったけどほとんど内容を覚えていない人と、途中までしかできないけど、途中までの内容がしっかり覚えている人では、どちらが進歩しているのかは明確ですね。
参考文献